クラシックでは無いけども、牝馬3冠最終章。傾向としては、平均ペースの地力勝負になり易いと言うことでしょうか。ラップ面から測ってみても、3角の上り坂のところで、少し緩むケースがあるものの、前半がかなり早いペースになり易いのでどの位置からでも勝負になる。ただし、スローペースになると、レースラップですら3F34秒台を切れてしまうケースもあるので、馬券的にはある程度展開を決め打ちしないと難しいだろう。基本的には極端なハイにもスローにもなりにくい、ミドルペースになり易いとみていいです。
それでは分析。
○2番人気が圧倒的
2番人気馬の成績が(6.1.0.3)で、過去10年で実に勝率60%を超える。1番人気の平均勝率が大体35%前後なんだから、かなり凄い数値であることは間違いない。スティルインラブからダイワスカーレットまで、2番人気が5連勝している。ただ、2番人気だから、2番目に強い馬が勝つ、と言うのではなく、1番人気になる馬が1番人気にしてはいけない馬で、その馬に隠れていた真の実力馬が力通りに勝つと言う見方が正しいかな。アドマイヤグルーヴやウオッカあたりは確実に秋華賞向きの馬では無かったし。
×1番人気は苦戦
(2.2.2.4)と複勝率まで考えれば60%と及第点ではあるものの、勝率20%は2番人気と比較しても、見劣る。2番人気馬が活躍できているのだから、波乱の傾向と言うわけでは無く、単に人気を集めやすいタイプの馬がこのレースでは不調なんでしょう。平均ペースの中距離1周コースを経験している馬が少ないと言うのもあるんでしょうね。
○枠順の傾向は内枠がやや苦戦
外枠の人気馬は大きく飛ぶケースが少ないが、1番枠が苦戦傾向。後は比較的フラットな傾向。
続いて血統面での傾向分析
○ニジンスキー系が穴馬券のキモ
サンデー系でも母父ニジンスキー系のロイヤルタッチ、ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、タイキシャトルなどがヒモ荒れを演出。母父型ではレッド・ブエナの母父カーリアン実質ワンツーやシュクル、シアリアスバイオのマルゼンスキーと、中距離スピード持続力を競う舞台で結果を出している。ただし今はもういないが、サンデーサイレンス直仔は、母父ニジンスキー系でもまるで駄目だった。
○リファール系は勝ち切る
カワカミプリンセスのキングヘイロー、テイエムオーシャンのダンシングブレーヴ、スイープトウショウの母父ダンシングブレーヴ。全て人気馬だが、すべて勝ち切っている。タフなペースで地力勝負になると台頭してくるタイプで、プラス下り坂を活かせる血統と言うこともあるか。
○ミスプロ系でも問題なし
高速馬場での中距離スピード比べと言うこともあってか、ミスプロ系でも通用する。波乱の主役ブラックエンブレム、圧巻の追い込みスイープトウショウ、マイペースで粘り込みヤマカツスズラン、1人気で2着だがラインクラフトと、比較的好走出来ている。
意外と大きな傾向は無くて、2番人気が強いと言うぐらい。切れ勝負だけでなく、タフな競馬でも対応出来ている馬を選べば、大きな間違いにはならないのでは。大波乱からガチガチ馬券まで、幅広いレース。ある程度ペース想定しての決め打ちは必要だろう。

