近年のラップ傾向を見る限りでは大きく緩まずに早い時計で、ラスト3Fから速い脚を要求され、ラスト1Fにしぶとく粘れるか。昔より最近の方が、馬場と相対的に見てラスト1Fを落とす傾向が強くなっているので、速い脚を要求されている上で、ラスト踏ん張れる切れの持続力が必要なのだが、今回は明らかに不良馬場でのタフな競馬で、ペース面はかなり読みにくい。過去の傾向がそのまま当てになるとは考えにくく、予想のとっかかりが見つかりにくいレースなのは確かだろう。では分析。
○武豊は秋の天皇賞の方が最近は良い
ここ5年で(2.0.2.1)と言う成績で、意外と悪くない。ウオッカやサムソンと強力な馬に乗ってはいるが、それでもトリッキーな東京2000でここ10年2勝しているのは武とペリエだけ。春の天皇賞では最近微妙な成績ではあるが、盾男は秋で復活なるか。
○何故か7枠が好調
過去10年、東京開催の9回でも良いが、その中で4勝が7番枠。コース形態からも外枠は不利なんだけど、そんなに顕著な結果は出てない。8枠も意外とそこまで酷いわけでは無くて、枠内の頭数の関係もあるけど、逃げ馬とかでなければ極端な不利では無い。
○でもやっぱり穴は内枠
去年の2枠カンパニー1着、1枠スクリーンヒーロー2着、2007年3枠カンパニーの3着、2005年の1枠ヘヴンリーロマンスの1着、2004年2枠ダンスインザムードの2着など、内枠から穴馬が多く出ているのも注意したい。
○牝馬が結構強い
ウオッカやダイワのような超級牝馬を別にしても、近年ヘヴンリーの1着や、ダンスインザムードの2年連続複勝圏、アドマイヤグルーヴの3着。改修後のこのレースは比較的牝馬に対して敷居が低くなったように見受けられる。
続いて血統面から
○昔はサンデーサイレンス産駒の為のレース
2004年、2005年と2年連続1,2,3で決着。2006年でも1,2着はサンデーサイレンスで猛威をふるっていた。流石に今年はアクシオンしか出走馬がいないが、サンデーサイレンスの底力を見せることが出来るかどうか。ちなみに下記にあるサンデー×ND系がアクシオンにも母父ディキシーランドバンドと言うことで当てはまるので注意。
○サンデー系は母父ND系との組み合わせが抜群の成績
特にアグネスタキオン×ND系はダイワ、ディープスカイで2,3着、アグネスアークで2着していて近年の流行。他にも穴をあけたサンデー系はヘヴンリーが母父サドラー、ダイワメジャーは母父NT、ダンスインザムードは母父ニジンスキー。穴を狙うならこの組み合わせを狙いたい。
○道悪馬場ではND系の血が更に重要に
ヤヤオモの2007年では1着メイショウサムソンがオペラハウス産駒、2着アグネスアークは母父チーフズクラウンでダンジグ系、3着カンパニーも母父ノーザンテースト。ヤヤオモの2004年ではダンスインザムードの母父ニジンスキー、重馬場の2001年では1着アグネスデジタルの母父チーフズクラウンや、オペ、ドトウのND系が2,3着。重馬場の2000年ではそのオペ、ドトウがワンツーで3着に母父ノーザンテーストのトゥナンテ。非常に強烈なバイアスなので注意しておこう。
×トニービン系は苦戦
父でも母父でもここ3年では3着まで。2004年では特にリンカーンとハーツクライと言う有力馬がいて駄目だったり、オウケンブルースリが普通に届かなかったりで、少し微妙。
×SS×ND系種牡馬が実は苦戦
ダンスインザダーク産駒のツルマルボーイしか連対例が無い。今回はスペシャルウィーク産駒のブエナビスタがいるが、2度目の連対例になることが出来るか。

